生徒同士または教職員と生徒との人間関係が良好であればトラブルは減ります。
人間関係のトラブルや嫌悪感が減れば、ストレスは減り、精神的にも健康になります。
人間関係づくりの指導で必要なのは、「心情の理解」と「具体的な指導」です。
学校生活でよく見られる「言葉」について、次のことを必ず指導するようにしています。
人を傷つける言葉の使い方
「死ね」「いなくなれ」等
→ これらは「命を軽んじる表現」「その人の存在の否定」です。やめましょう。
「汚い」「おまえの触った物は触りたくない」等
→ 「人格や人間性の否定」です。やめましょう。
「無視」という沈黙も含みます。
「デブ」「ゴリラ」等
→ 「容姿」や「嫌悪感のある動物等」への比喩です。やめましょう。
「ゴリラ」や「ブタ」などは、動物に対しても失礼です。
「なんで来たの」「お前には関係ない」等
→ 複数の解釈ができる表現は誤解を生みます。
たとえば、なんで来たの?の場合……
- 交通手段を聞いた?
- 来た理由を聞いた?
- 関係ないのになぜ来たか聞いた?
受け取り方によっては「来てほしくない」というニュアンスも漂います。
否定の仕方(断り方)
人からの「お願い」や「依頼」に対し、いきなり「できない」「ムリ」と言うと……
「やってもいないのに、なんでできないってわかるの!?」
「できなのではなく、やる気がないのでは?(やらないという意思表示)」
と相手は感じることがあります。
ここは、私たちの仕事についても同じですね。
行う意思があることを伝えた上で、方法、期限、期間を明確にして可能・不可能を回答するようにしましょう。
「できない」と言う方が、「できる」と言うより難しい
すべての方法を試しても、ダメだった場合、はじめて「できない」と言えます。
何種類も試してみて、最後の1つの方法でできれば……それは「できる」となります。
まだ試していない方法があるはずです。簡単に「できない」と言わない
話し方
同じことを言っても「話し方」で相手の受け取り方は変わってきます。
肯定的な表現(わかりやすさのために)
「○○しないで」ではなく、「○○して」という表現の方が伝わりやすいです。
つなぎ言葉、語尾伸ばしは厳禁
つなぎ言葉や語尾伸ばし、よくやってしまいますよね。
「えーと」「まあ」「あの」「うーんと」「○○でー」「○○だからー」等は聞きにくいです。
普段から意識して使わないようにしよう。
易しい・短く(明確さのために)
平易かつ端的な言語表現で……
と言われて、すぐに理解できますか?
僕はできません。もっとわかりやすく話してほしいと思います。
×「平易かつ端的な言語表現で」→ ○「易しく(単純でわかりやすく)短い言葉で」
おわりに
今、生徒同士や教員と生徒とのトラブルに巻き込まれ、そのストレスで精神的に追い込まれる教員が少なくありません。
生徒同士や生徒との関係づくりだけでなく、教職員の関係づくりにも役立てていただければ幸いです。
コロナ対応等で大変な時期ですが、一緒にがんばりましょう。応援しています。
コメント