今の中学生を取り巻く環境は、僕たちの頃とは大きく変わっています。
それにともない、生活指導も生徒の変化や起こっていることがらに合わせた指導が必要です。
生徒が直面している問題について生徒自身で解決させるのか。
それとも、大人の支援が必要なのか。
それぞれのバランスを良く考えて対応する必要があります。
今、問題となっていること
人間関係の希薄化には様々な要因があると思いますが、それによって社会性が身についていない生徒が増えています。
また、情報化の進展によりデジタルネイティブ世代は、擬似的な体験は増えるものの実際に触れ合う機会が減り、人間関係を築くのが苦手な生徒が多いです。
さらに、対人関係が未熟なままスマホを持つため、SNS等で誤ったコミュニケーションをとり、人間関係が悪化していくことにつながります。
・家庭や地域社会における人間関係の希薄化
→ 社会性が身につかない
・情報化の進展により間接体験・擬似体験の増加
→ 人間関係構築力が身につかない
・対人関係が未熟なままスマホ等を所持
→ 誤ったコミュニケーション
これらは「いじめ」や「不登校」や「暴力行為」などの問題行動につながる要因となります。
「しつけ」と「伸ばし」のポイント
このような問題を解決するには「しつけ」と「伸ばし」が重要になってきます。
今、さしせまって大切な「しつけ」と「伸ばし」のポイントを紹介します。
問題行動の解消
問題行動を解消するためには、個別指導と集団指導が必要です。
また、問題行動の解消に向けて、明確な意図をもって指導する必要があります。
意図的な指導の例を一部紹介します。
・授業に向かう態度
→ 授業への積極的に参加することと教わる姿勢を指導します。
・学級への適応指導
→ 班活動等を通して、集団での適応体験をします。
・道徳性指導
→ 道徳の時間を学年体制で実施し、多様な価値観を共有します。
望ましい人間関係を築く態度の育成
学級の組織づくりは仕事の分担をして行いましょう。
ここは、担任としての力量の見せ所です。
・努力目標を定め、生徒の総意で動く組織に
・学習やいろいろな活動が不得意な生徒への生徒同士の支援
学級目標など努力目標を定めたら、生徒の総意で動けるようなクラスにしていきましょう。
最初は担任主体でも、生徒が自分たちで考え行動できる学級運営を心がけましょう。
また、そのなかでいろいろな活動が苦手な生徒には生徒同士で支援ができる体制を作っていきましょう。
ここで、注意しなければいけないのは押し付け合いにならないことと、支援をする生徒もされる生徒も負担にならないようにすることです。
支援する生徒は複数人いると負担になりにくいです。
多様な他者との協力(協働・共生)
学校における多様な集団活動への積極的参加が協働・共生につながります。
次のことを意識した学校経営が望まれます。
・学級を分散させた学習集団による学習活動
・生徒会活動や様々な行事の実行委員会への参加
・他学年との日常的な交流(学年のセクトやテリトリーは不要)
おわりに
大切なことは今やっている教育指導の意義を認識することです。
教員一人ひとりが、指導の意義を考え、中学生が抱える問題と向き合っていく必要があります。
個人で取り組むのではなく、学校組織全体で取り組み、これらの問題を解消できるようにしていきましょう。
コロナ対応等で大変な時期ですが、一緒に頑張りましょう。
春はもうすぐそこです。応援しています。
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