今回は、児童生徒への「言葉の指導」についてです。
みなさんは、普段どんな言葉をつかって指導をしていますか?また、児童生徒とはどんなやり取りを心がけていますか?
僕は、 “ 言葉の力を改めて私たち教員が認識し、適切な言葉、適切な表現を用いることで、教員と生徒、教員と保護者、生徒間の望ましい人間関係を築くことができる ” と考えています。
そこで、僕が普段意識している言葉の指導を3つ紹介します。
指導のレベル分け
僕は指導のレベルによって使う言葉を変えています。具体的には、
レベル1「~しましょう」 < レベル2「~してください」 < レベル3「~しなさい」
というように、段階に応じた指導を心がけています。
はじめは「~しましょう」と相手に決定を促す言葉を使って声かけをします。
次の段階では「~してください」と丁寧に指示・依頼の表現を使って声かけをします。
最後は「~しなさい」とはっきりと命令する表現で声かけをします。
日常は穏やかなレベルでおさめられるようにすることで、強い指導レベルを最大限生かせるようにします。
腑に落ちる指導
「従わせる」指導ではなく、「腑に落ちる」指導を意識しています。そのためには、次の5つのステップで指導するよう心がけています。
- まず、生徒の話を聴き、
- 自ら振り返らせ、
- 教員として助言し、
- 納得させます。
- そして、望ましい生活を求める心を引き出します。
「従わせる」指導では、必ず限界が来ます。陰で悪口をいわれるくらいならまだいいですが、最終的には教員の言うことを聞かなくなり、クラスは崩壊へと近づいていきます。
「腑に落ちる」指導を意識することは、職員室での大人同士のやりとりでも同じです。ベテランからの理不尽な指示や命令(従わせる指導)は聞く気になれませんもんね。笑
予防的な指導と先の一言
3つめは「未然防止」です。これまでの経験で、この「未然防止」が本当にどの場面でも有効です。
大きな生活指導を未然に防ぐため、予想される注意点を事前に伝えます。
また、 席替え、委員会・係決め、校外学習などの班決めなど、 面倒と思いがちな(トラブルにつながりそうな)活動の前にその意義について語り、動機づけを図ります。
ここでの「意義について語る」ことは、前の「腑に落ちる指導」にもつながるとっても大事なステップだと思っています。
おわりに
僕は、普段穏やかに生徒とやり取りをしています。
ですが、いじめと避難訓練に関しては、声を大にして徹底して指導します。
「生徒の命にかかわることには、真摯に向き合う教員である。」
ということを、常に生徒に思ってもらえるように意識しています。
また、不適切な指導・体罰は絶対行わないことです。教員は言葉で納得させられなければ負けです。
「言葉の力」を大切にしましょう。
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