教室環境を「整える」

学級経営

新年度を迎えるにあたって、担任の先生は教室の整備が必要不可欠です。

教室美化には、ちゃんと目的があります。

その目的の達成のために、何を意識する必要があるのか。

さらに教室美化に期待できる効果も合わせて紹介していきます。

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「割れ窓理論」

割れ窓理論とは、「1枚の割られた窓ガラスそそのままにしていると、さらに割られる窓ガラスは増え、いずれ全体が荒廃してしまう」という、アメリカの犯罪学者が提唱した理論です。

これは、学校や教室でも同じです。

黒板がきれいに保たれなければ、黒板の落書きが増えます。

教室内のゴミを放置すれば、床が散らかった教室になります。

ロッカーの上に物が置かれれば、ロッカーの上は物だらけ。

きれいに掲示されていなければ、掲示物自体もぐしゃぐしゃに。

2つの目的

教室の学習環境の整備

「良い学習は良い環境から」です。

散らかっている教室では、注意散漫となり集中力を欠いてしまいます。

整った教室環境は、生徒の学ぶ意欲や学力にもつながります。

環境の継続

これまで、教室環境の整備を怠った先生方は、年度末の教室整備に苦労します。

3月にまとめてきれいにするのは困難です。

そのために、教室環境はきれいに保ちましょう。

「継続は力なり」

教員の意識

汚損・破損を「素通りしない」「見過ごさない」

これは、担任の先生のみならず、全教職員が意識してほしいことです。

先生方も、みてみぬふりor気づかないということがあります。

環境整備の意識改革はとても大切なことです。

ゴミ

教員が素通りしないようにしましょう。

汚れていたら生徒と拾います。

美化の行き届いた学校・教室を目指しましょう。

黒板

黒板やサン、チョーク入れの美化に努めましょう。

テープやペイントで汚れた場合はきちんと取りましょう。

掲示物

掲示物はすべて剥がして次の学年に渡しましょう。

また、掲示板の補修も忘れずに行いましょう。

その他

壁・窓の汚れ、切れている電灯、冷暖房の汚れ、机・椅子の破損も要チェックです。

生徒に意識させたいこと

教職員が意識すると同時に、生徒にも美化の意識をもたせる必要があります。

汚損・破損を「素通りさせない」「見過ごしにさせない」が基本です。

ゴミ

ゴミを落とさない。

落ちているゴミは拾う。

ゴミのない教室を維持する。

整頓

教室内と自分の机周りとロッカーは整頓しておく。

ロッカーの上には荷物を置かないように。

その他

落書き、汚損、破損、切れている電灯など、不具合があったらすぐ先生に報告するように

問題行動の未然防止効果も

アメリカのニューヨーク市は、1980年台からアメリカ有数の犯罪多発都市となっていました。その後、検事出身のジュリアーニ市長(1994~2001年)が「割れ窓理論」に基づき、街の美化を進めました。

ニューヨーク市は、清掃員の増員や地下鉄の落書き消し・新車両への入れ替え、町中の清掃・落書き消しを行いました。

その結果、殺人や強盗などの凶悪犯罪は激減し、アメリカでも治安の良い街へと変わっていきました。

学校でも同じです。

環境が整っていないから、人間関係のトラブルも起きます。

問題行動の未然防止につながるので、環境整備は徹底していきましょう。

おわりに

教室だけでなく、職員室も同じです。

自分のクラスはきれいでも、職員室の机周りが散らかっている先生は結構います。

僕もどちらかといえば、そうなっています。

これでは、職員同士の人間関係も悪くなってしまいます。

「人を大切に・ものを大切に・心を大切に」

生徒だけでなく、私たちもしっかり意識していきましょう。

もうすぐ新年度です。

一緒に頑張りましょう。

応援しています。

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