前回、授業に必要な「話す技術」の記事を紹介しました。
指示・説明は「範読・発話・言葉の選択・間」の合わせ技でした。
今回紹介するのは、話す技術と同じくらい大切な「聞く(聴く)技術」です。
「発問」「受容」「修正」「聞き流し」
聞く技術を高めることで、生徒とのコミュニケーションがより円滑になるはずです。
それぞれのポイントを確認して、授業をより良いものにしていきましょう。
※今回は僕の専門教科である数学の授業を想定して説明します。
発問
発問とは「問いかけ」です。
4種類の発問を使い分けましょう。
集中・注目のための発問
「準備はできましたか?」
「この図は見えますか?」
確認のための発問
「~を発見したのは誰?」
「3+5はいくつ?」
総括のための発問
「この実験に□はなぜ必要?」
「この問題の解き方は?」
思考の深化のための発問
「□が必要なのはなぜ?」
「□と■、どこが似てる?」
受容
受容とは、意見の「取り上げ」です。
授業にすぐに取り上げる
「今の意見どう思う?」
「そう考えたのはどうして?」
授業のまとめで取り上げる
「さっき○○さんが言ったように~」
今後、授業で使う資料で取り上げるのも良いでしょう。
修正
これは、意見の「付加修正」です。
授業中子どもが修正・付加
「今の意見どう思う?」
「もう少し詳しく説明して」
教員が修正・付加
「○○くんが言った意味は~」
「付け加えると□という考えも」
こちらも資料等で修正・付加しても良いでしょう。
聞き流し
聞き流しは、意見の「選択」です。
発言は許容、内容は切り捨て
「考えの方向が違うのかな?」
「そういう考えもあるよね。では、他の考えの人は?」
発言の抑止
「今関係ない話はやめてね。」
「他の意見も聞きたいからちょっと待って」
無視
これは、文字通りの「無視」
「では、□をやります」などと言って、無理やり話題を変えます。
聞く前の体制づくり
一部の生徒の発言だけ「聞く」のではいけません。
多数の生徒の発言をきちんと「聞く」ことです。
ですが、そのためには「静寂」が基本。
静かでないと発言の少ない生徒からは聞けません。
「静かにしろ」「前を向け」だけでは、生徒は静かになりません。
静かにさせるには技術が必要です。(範読・発話・言葉の選択・間の合わせ技)
おわりに
「静寂」が「生徒の反応の取捨選択」を生み、そこで「受容」「修正」「聞き流し」で生徒とコミュニケーションをとり授業を作っていきます。
前回の「話す技術」と合わせて、「聞く(聴く)技術」も磨いて授業をより良いものにしていきましょう。
日々忙しい毎日ですが、一緒に頑張りましょう。
応援しています。
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