学習集団アセスメント Q–Uの活用

学級経営

みなさんは「Q–U」を知っていますか。

楽しい学校生活を送るためのアンケート=Q–U(Questionnaire-Utilites)は、子どもたちの学校生活における満足度と意欲、さらには学級集団の状態を調べることができます。

かいざー
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現在では、全国の多くの小中高等学校で活用されています。

今回は、Q–Uがどんなものかを紹介していきます。

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Q–Uとは

先にも述べましたが、「楽しい学校生活を送るためのアンケート」で心理検査の1つです。

私たちは、常日頃から子どもたちの行動や変化を見守っていますが、観察だけではどうしても気づけない部分があります。

また、大人からすると意外な感情を子どもが抱いていることもあります。

そのような教師の観察と子どもの実態のズレを補うために活用します。

Q–Uのねらいは「学級生活の充実」「人間関係づくりの支援」「学級づくりの支援」です。

生徒の内面を理解し、生徒の持つ可能性を援助するのが目的です。

Q–Uの背景にある考え

集団であるための条件は「承認感」と「安全・所属感」です。

かいざー
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キーワードは次の2つです。

リレーション(和・人間関係)=「承認感」

マナー・スキル(礼儀・秩序)=「被侵害感」

これらを高めるためにはソーシャル・スキルの育成(「思いやり」×「かかわり」)が大切だと考えます。

Q–Uでわかること

  • 「学級満足度尺度」
  • 「学校生活意欲尺度」
  • 「ソーシャルスキル尺度」

を知ることができます。

個人の学級生活の満足感や集団としての状態がわかることで、その子に合った対応の仕方や今後の学級経営の方向性を考えることに役立てられます。

Q–Uのデータ

Q–Uを行うと次のデータが得られます。

(Ⅰ)学級の全体の様子がわかる「まとめ」

(Ⅱ)生徒一人一人の「学校生活意欲」のグラフ

(Ⅲ)生徒アンケートへの回答一覧

(Ⅳ)継続しておこなっている場合、前回との比較

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HyperQ-Uの場合は、これに加えて次の4つが得られます。

(Ⅴ)学級集団の詳細なコメント

(Ⅵ)ソーシャル・スキルの結果のまとめ

(Ⅶ)生徒用・教員用の個人票

(Ⅷ)学力とのクロス集計

教員の活用時の留意点

(Ⅰ)「満足度」と「意欲」を合わせてみます。何が学校に来させているか、エネルギー源を知ることができます。

(Ⅱ)「要支援群」は最優先で支援、「学校生活不満足群」でなくても意欲が低い生徒は要支援とします。

(Ⅲ)「観察」「面接」「調査」などで、継続的に生徒理解に取り組みます。

(Ⅳ)「Q-U」結果と「普段の様子」が乖離している場合は、直生徒と話をします。

(Ⅴ)1回目と2回目を単純に比較しないことです。あくまでクラスや生徒へのアプローチを考えるための資料ととらえます。

(Ⅵ)5・6年生は昨年度からの変化も注目します。

(Ⅶ)HyperQ-Uの場合には、個票を保護者に渡す場合にも留意点があります。

おわりに

Q-Uは実施の時期によって結果が大きく変わることがあります。

特に行事の前後の実施は、差が激しく出るので控えた方がよさそうです。

くれぐれも結果を鵜呑みにせず、今後の学級経営に活かすための一資料として考えましょう。

梅雨が明け、都心では連日猛暑が続いています。

熱中症には十分気をつけて、1学期ラストスパートを一緒に頑張りましょう。

応援しています。

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