【連載③】誰も教えてくれないなら、自分で“道”をつくるしかない

働き方

初任のころ。
毎日、目の前の仕事に追われて、周りの目が怖くて、
“いつか慣れるはず”って言い聞かせながら、必死で食らいついてた。

でも、あるときふと思ったんです。

「このままじゃ、自分が壊れるな」って。


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メンターがいない現場

学校って、思った以上に孤独です。
とくに初任者や若手にとっては。

「何でも聞いてね」と言われても、
忙しそうな先輩の背中を見たら、声なんてかけられない。
自分より大変そうな先生ばかりで、「相談するのは申し訳ない」って思ってしまう。

しかも、学校にはメンター制度があっても、
その先生が実際に“そばにいるか”といえば、そうとは限らない。

むしろ、校務で手一杯だったり、
学年が違っていて話すタイミングもなくて、
形式だけの「メンター制度」になってしまっているケースも少なくない。


頼れる大人がいないなら、“場所”をつくる

じゃあ、どうすればいいのか。

僕がたどり着いた答えは、こうです。

「頼れる“人”がいないなら、“場所”を持てばいい」

学校の外でもいい。
SNSでもいい。
オンラインでも、非公開でも、ひとりでも。

自分が弱音を吐ける場所、
本音を話せる場所、
何もできなくても責められない場所。

そういう“逃げ道”を持つことが、
心を守るためには、ものすごく大事なんです。


いま、僕が「逃げ場所」をすすめる理由

先生って、“強くあらねば”と思いがちです。
「子どもたちの前では、笑ってなきゃ」
「保護者にはしっかりしてると思われなきゃ」
「先輩からも頼りにされるようにならなきゃ」

でも、そんなふうに“全部を背負おう”としている人ほど、
誰にも言えずに潰れてしまう。

心が折れたとき、涙が止まらなかったとき、
その気持ちを誰にも受け止めてもらえないと、
「自分が悪いんだ」と思ってしまうから。

でも、違うんです。

あなたの心が壊れそうになっているのは、
あなたが本気で向き合ってきたからこそなんです。


“学校外の味方”という選択肢

僕自身、現場にメンターがいない時期が長くありました。
誰にも頼れず、叱られてばかりで、何が正解かもわからなかった。

そんなときに、SNSでたまたま見つけた“同じように悩んでいた先生”の投稿に救われたんです。

「こんなふうに感じてるの、自分だけじゃないんだ」って。
それだけで、ふっと肩の力が抜けました。

それからは、意識して学校外にも“つながり”をつくるようになりました。

  • 教員コミュニティに参加してみる
  • noteやブログで先生たちのリアルを読む
  • 勇気を出してDMを送ってみる
  • オンラインで開催されている先生向けのイベントに参加する

そうやって、自分の中に「もう一つの世界」を持つことで、
心の逃げ場ができたんです。


「自分で道をつくる」感覚を持とう

理不尽がまかり通る学校。
慣習に縛られて、本音を言えば浮いてしまう世界。

そんな場所で、「正しさ」だけを振りかざしても、戦えない。
でも、“戦わずに生きる術”を身につければ、ちゃんと続けていける。

その鍵になるのが、
**「自分で自分を守る力」**です。

それは、我慢することでも、孤独に耐えることでもない。

  • 味方を見つけること
  • 戦わないで済む道を知ること
  • 自分だけの“逃げ道”を持っておくこと

そういった“小さな戦略”の積み重ねが、
あなたの灯を守ってくれる。

最後に届けたい言葉

今、もしあなたが、

  • 「もう無理かも」って思ってるなら
  • 「自分には担任は向いてないかも」って落ち込んでるなら
  • 「この仕事、続けられないかも」って不安になってるなら

どうか思い出してほしい。

あなたがここまでがんばってこれたのは、
あなたの心が、子どもたちに向いている証です。

向いてる人が、うまくいかない現場があるだけ。
優しい人ほど、しんどくなる構造があるだけ。

今すぐ完璧を目指さなくていい。
“辞めない”ことも、“続ける”ことも、目標じゃなくていい。

あなたの心が折れずに、生き残ることが、何より尊い。

そして、もしいつか、
後輩の先生と出会う日が来たとき、
今のあなたが感じたしんどさを、“道しるべ”として語ってあげてほしい。

それだけで、学校はきっと、変わっていきます。


おわりに
この3日間の連載が、どこかで誰かの灯を守る一助になればうれしいです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

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