近年、支援を必要な児童生徒が増えてきた中で、実際に発達障害を抱える子どもたちがどのような特徴をもつか知っていますか?
注意欠如・多動症(ADHD)は場に応じたコントロールが苦手なため、さまざまな症状やミスや不注意などの症状が他の人と比べて目立ちやすくなります。
そのため、学校での日常生活に支障をきたす恐れがあります。

今回はADHDについて具体的な特徴を確認していきましょう。
注意欠如・多動症(注意欠陥多動性障害、ADHD)とは

注意欠如・多動症は年齢に合わない「不注意さ」、好きなこと以外に対する集中力がなくほとんど関心や興味を示さない「多動性」、思いついたことをよく考えずに即座に行動に移してしまう「衝動性」が見られます。

それぞれについて、学校現場での具体的な特徴を見ていきましょう。
不注意
不注意、注意の持続が困難です。
そのことで、次のようなことが頻繁に起こります。
- 聞いていない
 - 物事をやり遂げられない
 - 順序立てられない
 - 物をなくす
 - 忘れる
 
多動
もじもじしたり、座っていられないことが多いです。
また、
- 高いところに上がる
 - 静かに活動できない
 - 喋りすぎる
 
ということもあります。
衝動
すぐに答えてしまったり、順番を待てないということがあります。
他にも、
- 他人を妨害する
 - ガマンができない
 - ゆっくり活動ができない
 
ということもあります。

ADHDとは、自分の行動が抑制できない障害です
ADHDによく見られる特徴

ADHDにもタイプはさまざまです。
次のようなタイプは本当に多いです。
ぼんやり、注意散漫タイプ
- 声をかけられても気がつかない
 - 話を聞いていない(他のことに興味が向く)
 - 自分の作業より他人のことが気になる
 - 遊びが持続しない
 - 食事に集中できずに遅い
 - ものを置き忘れる
 
キレやすく衝動的なタイプ
- おしゃべり好きで話に割り込む
 - 集団行動で順番が守れない
 - ものの貸し借りが苦手
 - 食べながらもおしゃべり
 - 一定の場所にじっとしていられない
 - すぐに飛び出す
 - すぐに乱暴する
 - 乱暴なことばづかい
 
混合タイプ
- パッと行動しすぐに別の動きが出る
 - 座っていて手遊び
 - 興味が次々に移る
 - 常に動き回りちょっかいを出す
 - 「いただきます」が待てない
 - 好きなことには集中する
 

ADHDは一様ではなく、さまざまなタイプがあります。
ADHDの二次的障害

ADHDは行動抑制の難しさに加え、対人トラブルや学習のつまづきから、「自己肯定感の喪失」を引き起こします。
そして、「自己肯定感の喪失」は、注目されたい欲求や家庭の無理解などから「問題行動や反抗挑戦性障害」へと繋がります。
このとき、私たちは「対人トラブル」や「学習のつまづき」をいかになくせるかです。
教員も含め、周りの人間が無理解だと対人トラブルに発展します。
学習支援の仕方も誤った対応だと学習のつまづきに繋がります。


二次的な障害を起こさないためにも、ちゃんと障害の特徴を理解して指導にあたれるようにしましょう。
おわりに

今、全教職員に特別支援の視点が求められています。
注意欠如・多動症以外の発達障害の特徴も正しく理解をして、子どもの抱える悩みを少しでも解消できるようになりたいですね。
そして、二次的な障害を引き起こさないようにするために、学校だけでなく保護者の理解も得られるようにしていきましょう。
コロナ対応等で大変な時期ですが、一緒に頑張りましょう。
春はもうすぐそこです。応援しています。

  
  
  
  



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