「学習指導の意識化」計画性・系統性が適正な教育評価

授業づくり

今回は学習指導の「意識化」というタイトルで書いてみました。

内容は前回に引き続きです。

前回の記事が未読の方はこちらからご覧ください。

計画性・系統性が適正な教育評価を作ります。

では、実際にはどんな意識で指導していく必要があるのでしょうか。

かいざー
かいざー

前回紹介した4段階授業の展開に触れながら、考えていきましょう。

初任者や若手の先生には、授業づくりのヒントになると思います。

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4段階授業の展開

前回紹介した4段階授業(指導→発想→共有→振返り)の展開です。


授業の構造化(教師の視点)学習の構造化(生徒の視点)
1 指導 (端的に)教え込み
 とにかくしっかり端的に教え込む 覚えるべきものを明確に
習得
 静寂の中で聞かせる 明確にノートをとる(指導が必要)
2 発想 (ここで半分)発問と発言
 どんどん狙いに迫るよう発問し、発言を引き出す キャッチボールの時間
思考
 自分で考え、発言を考え、教科の見方・考え方を身につける 必要なら思考補助の資料・教材を準備
3 共有 (15分以上)共有と相互教授
 班やグループでの学習・思考の共有・理解の深化の時間とする 事前に学習事項の重点の整理を
定着
 理解が十分でない生徒は仲間に聞く、理解している生徒はしっかり教える 「そんな考え方もあるんだ」が重要
4 振返り (短時間で)評価
 生徒の振り返りを確認し、学習の定着を見極める その日の授業の評価
評価
 何が理解できて、何が理解できていなかったかを確認、自分で評価分析 自分なりの次の目標の設定

東京方式1単位時間の授業スタイル

東京都教育委員会が平成28年3月に示した授業展開です。

  1. 問題提示・課題把握
  2. 自力解決・実験・発見・練習
  3. 検討・考察・発表
  4. まとめ

これを、4段階授業と比べてみましょう。

   4段階授業      都の展開例   
1.教員の指導  問題提示・課題把握  
2.自力で発想  自力解決・実験・発見・練習  
3.相互に共有  検討・考察・発表  
4.各自で振返り  まとめ  

基本的な考え方は同じように見えます。

ちなみに、文科省の授業指導例もほぼ同じでした。

毎時間こうするということではありませんが、できるだけこんな授業を行いたいですよね。

※大体年間の授業の半分くらいは行いたいです。

かいざー
かいざー

この授業を取り入れている回数と国の学力調査の結果に相関があるのは事実です。

まとめ

プロの教師は「計画的・系統的な教育指導都適正な教育評価」ができます。

現在の高学歴社会においては、知識・情報は保護者もハイレベルになってきました。

私たち教員も絶えず研鑽しなければなりません。

また、「教育は将来でないと成果はわからない」ということは通用しません。

人間性や社会性の育成はそうかもしれませんが、認知能力は定期考査等ですぐに結果が出ます。

その結果を放置したままでは、その後の伸びは期待できません。

これらのことを念頭に置き、指導力向上を目指していきましょう。

おわりに

話し合い活動が主流になってきてはいますが、やはりそれだけの授業では適正な教育評価を得られません。

まずはしっかりと教え込む。

さらに発展して自ら考え、仲間とシェアする。

そして、振り返りという流れを作っていくことが大事だと思います。

どんな授業をしようか、悩んでいる人は「4段階授業」を意識して、指導してみてください。

いよいよ新学期が始まりました。

大変な毎日ですが、一緒に頑張りましょう。

応援しています。

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