GRIT(やり抜く力)2 「楽観的思考と悲観的思考」「固定思考と成長思考」

学級経営

前回に引き続き、アンジェラ・ダックワース著(神崎朗子訳)の「GRITやり抜く力」という本からの学びです。

今回は「思考」について触れていきます。

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「知的能力に関する考え方」を評価するための4つのコメント

○知的能力は人の基本的な性質であり、ほとんど変えることはできない。

○新しいことを学ぶことはできるが、知的能力自体は向上させることはできない。

●もともとの知的能力のレベルに関わらず、かなり向上させることができる。

●知的能力は常に向上することができる。

○2つに賛成の人は、「悲観的思考」、「固定思考」です。

●2つに賛成の人は、「楽観的思考」、「成長思考」です。

高校3年生に対する調査では、成長志向の生徒の方が、「やり抜く力」が強く、大学への進学率・卒業率も高い結果となりました。

子どもの頃の褒められた方が一生を左右する

アメリカの特別認可学校KIPP(Knowledge Is Power Program)の教員養成の基本方針は、次のようになっています。

「生まれながらの才能」よりも「努力」と「学習」をほめること

たとえば、「才能があるね」ではなく、「よく頑張ったね」

かいざー
かいざー

また、声かけによって「成長思考」の高まりが変わります。

「成長思考」「やり抜く力」を妨げる表現「成長思考」「やり抜く力」を伸ばす表現
「才能があるね!素晴らしい」「よく頑張ったね!素晴らしい」
「まぁ、挑戦しただけ偉いよ」「今回はうまくいかなかたね、一緒に今回の方法を見直して、どうやったら上手くいくか考えてみよう」
「よくできたね!君はすごい才能をもっている」「よくできたね!もう少し上手くできたかもしれないと思うところはあるかな?」
「これは難しいね、できなくても気にしなくていいよ」「これは難しいね、すぐにできなくても気にしなくていいよ」
「これは君に向いていないのかもしれない。でもいいじゃないか、君には他のことができるよ」「もうちょっと頑張ってみようか。一緒に頑張れば必ずできるから」

成績のいい子を特別扱いすると「固定思考」になる

①成績の良い子を特別扱いし、他の子よりどれだけ良くできたかを強調したクラスでは、「たくさん正解が出せるゲーム」を好むようになり、「頭の良さはもともと決まっていて変わらない」と考える子どもが増えます。

②また、「ミスをするのは悪いことで、問題だ」という態度を教師が示すと、「固定思考」の子どもが増えます。

「つらい経験」は「人を強くする」が、場合によっては「無力感」につながることがあります。

「つらい経験」でもそのストレスが、自分の工夫で制御できると「成長思考」につながり、自分では制御できないと意識されると「無力感」「固定思考」につながります。

「経験」と「思考(考え方)」が、その人の「やり抜く力」を決める

おわりに

この本で印象に残ったのは、

「Finishing strong」

意訳すると「最後まで全力を尽くす」という意味ですが、アメリカンフットボールでは、「最初から最後までずっと集中し、どの瞬間にも最善を尽くす」という意味で使っているとのことでした。

「教員として」「子どもたちのために」意識したい言葉だと思いました。

夏休みが終わります。

2学期も一緒に頑張りましょう。

応援しています。

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