今回は授業づくりで気をつけたいことについて書きました。
僕も若手の頃、ずいぶんと苦労しました……。
授業をするとき、常識と思われていることっていくつかありますよね。
- 「丁寧であること」
- 「導入に時間をかけろ」
- 「授業づくりはまず人間関係だ」
とか……。聞いたことある人も多いかと思います。
それは、本当に常識でしょうか……?
これらについて「そのまま」やってしまうと失敗するかもしれません。そこで、今回はこの3つの誤解を払拭できればと思います。
「丁寧」=「わかりやすい」という誤解
わかりやすく授業にするには、「丁寧に細かく説明する」「丁寧に話す」と考えがちです。
僕も丁寧であればあるほど良いと思って、ついつい細かく説明してしまいます。
結果、生徒は説明されたことを忠実に再現しようとして、時間がかかってしまい、「授業が思うように進まない」ということが起きてしまいます。
また、細かくしようとすると説明は長くなります。丁寧だけど説明の長い授業は生徒に「つまらない」と思われるようになります。
つまり、説明や話の長い授業が、必ずしもわかりやすく楽しい授業、とは限らないということです。
だから、説明はざっくりつかんで、ざっくり話した方が、案外「わかりやすい」ものです。
僕が教える数学では特にそうだと感じます。説明はほどほどに、あとはひたすら演習する。
「短い言葉で」「必要最低限の内容を」「強弱をつけて」「明快な発話で」伝える、を意識してみてください。
「授業は導入がきちんとできれば成功」という誤解
授業の導入では楽しそうだった生徒……。
ですが、授業が進むにつれ、集中が下がり、手遊び・居眠りやおしゃべり増加……。これはよくある光景です。
これは悩まれている先生も多いのではないでしょうか。
僕の授業(数学が苦手な少人数クラス)でも、中盤からシャーペンを分解したり、消しゴムを落としたりすることがあった経験があります。
ということは、導入だけでは不十分ということです。
「授業中盤で生徒の目がもう一度変わる仕掛け」、が必要です。
小学校の先生は、1時間で1枚の黒板をつくるイメージがあります。その場合は、途中でブレイクタイムを挟んであげるのはいかがでしょうか。
僕は、授業を2段構成にして(1コマ50分を25分×2にする感じ)導入を1時間で2回設けたり、半分過ぎたあたりであんまりよくないですが一度雑談タイムをつくっちゃったりします。
雑談タイムは「トーク力」を磨く練習にもなりますので、オススメです。
※もちろん、授業に関係ある話をするのが大前提ですが、そうじゃない話の方が生徒は好きですよね?つまり、そういうことです。笑
「授業のカギは生徒との人間関係である」という誤解
「人間関係」と「信頼関係」は別物です。
生徒との人間関係が良くても「授業への信頼度が低い」先生がいます。
「良い先生なんだけど、授業がよくわからない……」
というパターンです。
一方、人間関係がさほど深くなくても「授業の信頼度が高い」先生もいます。
どちらが「授業として良いか」は明確です。
人間関係も大切ですが、それ以上に「授業には信頼関係が大事」、ということです。
じゃあ信頼されるためにはどうすればいいか……。
信頼される授業のための「知識」「指導技術」「話し方」のスキルアップ、は必須だと考えています。
たとえば、「話し方」では、クラスがざわついていても授業進度を考えて大きな声で説明する先生っていますよね。それだとまずいので1つルールを作って
「クラスがざわざわしているときには絶対に説明しない」
とします。もちろん最初は上手くいかないかもしれませんが、そのうち生徒からは
「ざわついていると意地でも説明しない先生」
と判断(評価)されます。そうすると、少しずつクラスの雰囲気は「おい、静かにしようぜ」となってきます。
※もちろん、学校の規模や状況もありますから一概にはいえませんが、この先生はコレについてはうるさい(または、しつこい)と思われるくらいのこだわりをもって接することができれば、生徒は信頼してくれる気がします。
過去に「言葉の指導」の記事を書いていますので、そちらも参考にしてみてください。
おわりに
いかがだったでしょうか。
きっと先輩から言われたとおりにやってきた「誤解」もあったと思います。
3学期の始まり、今一度授業づくりについて見直してみてください。
と、偉そうなこと言っても、僕もまだまだ失敗しまくってますけどね。
少しずつできることを増やしていきましょう。応援しています。
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