3年前に公表されたPISA「協同問題解決能力調査」
この結果から見えるものはなんでしょうか。
これからの授業等で求められる方向性が見えてくると思うので、一緒に考えていきましょう。
「協同問題解決能力調査」の問題から
友人2人(あかねさん、三郎君)と架空の国の地理・人口・経済に関する問題を解くコンテストにあなたは参加しています。3人は、このコンテストについて、画面上のチャットでうやり取りをしています。各問題であなたの解答を、コンピュータ上でクリック(択一形式)してください。
(1)あかねさんが人口、三郎君が経済、あなたが地理を担当することに決めたが、あかねさんが地理の問題を1つ解いたことをチャットで知らせてきました。「1つ正解したわ、この調子でいきましょう」
あなたの解答 ①時間がないよ。チャットで時間を無駄にしないようにしようよ。
②「地理」の問題に答えた人、よくやったね。
③「地理」の問題をほかの人が答えたから、僕は分野を変えるよ。
④僕が「地理」の問題をやるはずだったのに。みんな、自分の選んだ分野をやろうよ。
(2)いくつかの分野で解答し終わりましたが、まだ経済の分野が残っています。あかねさんがチャットでメッセージを送ってきました。「私のスコアカードは大丈夫?みんな調子はどう?」この画面が出ている。スコアカード
あなたの解答 ①君のは大丈夫だよ。僕のも大丈夫だよ。
②良かった。もう少しでできるよ。
③「経済」以外はできてるみたいだよ。
④他のチームスコアが分からないから、よくわからない。
<解答>
(1)④ (正答率 日本13.7%. OECD平均17.5%)
→正解の視点「共通理解を点検し修正する」
(2)③(正答率 日本27.2% OECD平均36.2%)
→正解の視点「行動の結果を点検し問題解決の進捗を評価する」
「協働」と「協調」
新学習指導要領「主体的・対話的で深い学び」の前提に注意が必要です。
日本では、無意識に「みんな仲良く、同じ目標に向かって」(協調)という話し合いになりがちです。
でも、現在の世界は、歴史や宗教、文化、政治体制、人権、信条、性別など、多様な考え方があります。
「自分達には理解できない考え方の人とも、ギリギリのところで、決定的な対立を避け、折り合いをつけながら様々なことを行う」(協働)のが世界標準です。
新学習指導要領で「協働」が協調されるのは、「グローバル社会」が決して「バラ色の社会」ではなく、「厳しい社会」であるとの認識があるためです。
対立を乗り越え、強く逞しく「生き抜く力」を育てることが目標です。
「主体的・対話的で深い学び」で求められるのは、他と協調する「順応力」ではなく、自分と他の違いを認め、自分の考えをぶつけ、互いの最善の妥協点を見出し、100%でなくても目標に向かって突き進む「対話力」です。
こう考えたとき、さっきの結果はどう映るでしょうか。
(1)(2)とも「事実の確認」ですが、「協調」に慣れた私たちには、他人の間違いや仕事の遅れを指摘するのは苦手なところがあります。
場合によっては、違和感を覚える解答かもしれませんが、学習指導要領は「グローバル化」「協働」へと方向性を示しいています。
次回
後編は、大学入試や授業等で求められる方向性について考えていきます。
これからの指導はどのような視点が必要であるか。
一緒に勉強しましょう。
いよいよ2学期が始まりました。
今学期もがんばりましょう。
応援しています。
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