部活動の顧問になったら、指導に悩むはずです。
たとえば、野球部であれば
「ランニングは何分やらせよう」とか
「メニューはどうしよう」とか…
でも、大事なのは何を指導するかではなく、「どう指導するか」です。
今回は、「部活動指導における留意点」についてです。
生徒との信頼関係を築くためにも大切なことですので、意識して指導にあたってみてください。
「教える」の内容の分類
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認知行動学や行動分析学では、教える内容を「知識」と「技術」の2つに分けます。
教育やスポーツでは、「知識」と「技術」を「展開」(応用ともいう)して、臨機応変な対応を求められます。
知識は「教え込む」
技術は「繰り返し身につけさせる」
展開は「考えさせる」
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これらの基本は、部活動でも授業でも同じですね。
生活面の指導に一貫性を
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部活動の生徒には
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服装はちゃんとしろ!
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時間をちゃんと守れ!
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言葉遣いをしっかりしろ!
でも、授業や学級指導は甘くなってしまうことがあります。
これでは、部活動の生徒には
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なんで自分達ばかり…
と不満を持たれるばかりでなく、それ以外の生徒にも
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あの先生は部活の生徒に甘い
と思われてしまいます。
そのため、生活面の指導には一貫性をもってあたることが大切です。
指導の対象を明確に
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たとえば「連帯責任」
連帯責任の範囲はどこまでですか?
本当に連帯責任で指導すべきですか?
個人に指導すべきことではないですか?
範囲を取り違えると、生徒は「感情的に指導されている」と不満を抱きます。
「集団指導」と「個人指導」の明確なラインを決めておきましょう。
信頼関係と厳しさ
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技術向上のためには、ときには「厳しさ」も必要です。
そのためには、生徒との信頼関係を築くことが重要です。
信頼関係がないのに厳しい指導を行うと「恨み」が残ることがあります。
でも、厳しさがないと「なあなあ」になることもあります。
そうすれば、運動部であれば怪我を誘発してしまうこともあります。
そのためにも、信頼関係の構築は必要不可欠です。
「反発」は中学生なら誰でもあるし、後に残りません。
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理解できても納得できないことってありますよね。
ですが、「恨み」は異質で、生徒の心にずっと残ります。
言動への留意
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信頼関係があっても、言葉の使い方を誤ると「体罰や不適切な指導」「ハラスメント」となってしまいます。
次のケースは注意が必要です。
ケース1【指導中】
△ 指導の中で、強い言葉が出ることも…
「何やってんだ!」「ぼーっとするな!」「走れ!」など
× 人格を否定する言葉はアウト!
「お前は馬鹿か」「お前なんか○○する資格はない」「人として終わっている」など
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間違いなく「不適切な指導」です。
ケース2【呼びかけで】
× 最初から「お前」で呼ぶ
○ 最初に「名前」で呼ぶ
ケース3【厳しいことを言うために】
× 厳しいことだけ言う
○ 褒めることとセットで言う
おわりに
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僕も教員になりたての頃は、ついつい厳しい指導になり生徒の信頼だけでなく、保護者の信頼も失いかけた経験が多々ありました。
特に言葉遣いは注意した方が良いです。
部活動では、地域の方や他校の生徒や保護者も見ています。
信頼を構築し、生徒からも保護者からも地域からも応援される部活動を作ってください。
GW間近、まだまだ忙しい毎日ですが一緒に頑張りましょう。
応援しています。
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