現在、さまざまなメディアでも教員不足が懸念されています。
なかには、担任不在のまま4月を迎えた学校もあるようです。
学校によっては、正規の教員だけでなく、非常勤講師(会計年度任用職員)に一部の教科指導をお願いしています。
そんな講師の先生たちの待遇がどうも悪い気がしてならないので、今回は「講師の先生を大切にしよう」という記事にしてみました。
少しでも講師の先生の励みになり、現場の教職員は考えを改めるきっかけになれば嬉しいです。
皆が「教員採用試験受験者」ではない
正規の教員は今すぐ考えを改めなければならないのは、「講師の皆が教員採用試験受験者ではない」ということです。
講師の中には、生活指導や保護者対応の自信はないから講師を選んだ方もいます。
他にも正規の教員を辞めて授業だけの講師という働き方を選んだ方もいます。
どうも、若い講師の先生を見ると、現場の教員の中には「今年も教員試験受けるの?」とか失礼な質問をする人がいます。
講師という働き方を選んだだけの先生もいるんです。
もっと講師の先生にも敬意を払いましょう。
新卒の講師は「未来の教員」
新卒の講師は本当に肩身の狭い思いをしています。
新卒の初任者には指導教員も付いて手取り足取り教えてもらえるのに対し、新卒の講師は授業のみの契約であるため、時間割を渡され「あとはよろしく」状態。
ついこないだまで学生だった人に、校内の案内程度の説明だけして、「あとはよろしく」は流石にお粗末過ぎです。
複数教科担当がいる場合は、どういうふうに授業を進めて、プリントはどうするか、テストはどうするか、しっかり打ち合わせしてアドバイスしてあげないと。
担当が講師の先生しかいないような学校であれば、管理職がしっかりアドバイスしてあげないと。
新卒の講師は「未来の教員」です。
ベテラン講師は「授業の要」
ベテランの講師の授業力は凄まじいものがあります。
講師の先生は「教科指導完全特化型教員」なので、授業のスペシャリストの方が多いです。
そして、講師の先生の空き時間は、基本的に授業準備のためにあります。
そのため、がっつり授業準備をして授業に臨めます。
もし、あなたの学校にベテラン講師がいたら、授業を見学させてもらって下さい。
ベテラン講師の指導力、侮るなかれ。
教員採用試験を目指す新卒講師のあなたへ
「与えられた時間で、しっかり教科の指導をしてほしい」
これが、現場の本音です。
講師は教科指導特化教員だからこそ、新卒講師にはキツイところです。
ですが、先にも述べたように講師の空き時間は「教材研究や授業準備」のためにあります。
ここが、正規の教員との大きな違いだと思います。
正規の教員は空き時間に、連絡帳を見たり、分掌の仕事をしたりします。
さらに、放課後は部活動や出張、会議等に時間を奪われ、勤務時間内に教材研究や授業準備をしようとすると、時間のやりくりをかなり工夫しなければなりません。
教員採用試験を目指す、講師の先生はこの空き時間を有効的に使いましょう。
いろんな先生の授業観察をさせてもらい、教材研究と授業準備に時間をかけて下さい。
それは、すべて教員になったとき、あなたの力になるから。
おわりに
今は、働き方を選べる時代です。
非常勤講師として、授業のスペシャリストになるのも良し。
正規の教員として、学校教育を幅広く支えていくのも良し。
自分に合った教員のあり方を見つけ、未来の社会を担う子どもたちを育てていきましょう。
日々の授業準備は大変ですが、一緒に頑張りましょう。
学校教育に携わる、すべての教職員の皆さんを応援しています。
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